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アマタシティ・チョンブリ工業団地に進出している旧知の日系数社のトップにリモート取材も含む取材をこの6月にしたが、自動車・2輪関係だけに留まらず機械製造を含めてコンタクトした全社が揃って受注が7割ダウンで青息吐息の現状であることがわかった。5月のタイの自動車生産は前年同月比で69.1%減だったとする最近のタイ工業連盟(FTI)の発表数字もほぼ7割減と悪夢の「7」の数字で一致している。
アマタシティ・チョンブリ工業団地で自動車業界向けに部品製造をしている日系メーカーでは4月から売上高が前年比で3割に激減、6月末現在でも底が見えていない。「派遣社員15名の全員を契約解除、正社員も25名解雇、6月も12名解雇して社員を半減させた」と社長が筆者に説明、縮小に次ぐ縮小で危機を乗り切ろうと考えている。
アルミダイカスト鋳造大手の美濃工業(岐阜県中津川市)のタイ法人ミノタイランド(MTC)の同工業団地の工場(従業員数約450人)の森本勝己社長は「1月から3月は予算通りの売り上げで利益もでたが、4月から極端に受注が落ち、前年の3~4割。約4割のオペレータとスタッフは自宅待機で給与は75%。23台のダイカストマシンの14台を完全停止させ、残業はゼロ」とした。しかし森本社長は「コロナ」後を見据えて同工業団地内に現工場の倍近い規模となる新工場を増設中で将来の生産倍増を狙っている。「今年9月末には建屋を完成させ、設備を導入して来年2月末か3月にはあまり派手でない開所式を開く」(同)方針だ。
自動車関係でなく業務用ドライクリーニングと洗濯関係の機械・装置で世界的メーカーである三幸社(東京都八王子市)はランドリー仕上機などの製造販売で、日本と北米でトップシェアを誇るがコロナの直撃で北米、中国向けが壊滅状態で売上高が昨年比で3割に落ちている。アマタシティ・チョンブリ工業団地に工場を構える三幸社タイランドの社長によれば「2018までの5年間に生産を3倍に伸ばし、こんなに儲かっていいのかと思うほど利益が出ていたが、タイ通貨のバーツ高が進んで日本で生産する方がコストが安くなる地獄に落ちた。そこにさらにコロナに襲われた。6月に入ってやっと中国向けコンテナを出荷できたが厳しさはまだまだ続く」という。
タイの日系製造業の多くでは先行きの明るさがまだまったく見えない日々が続いている。こんな状態がニューノーマルにならなければ良いのだが…。
(アジア・ジャーナリスト 松田健)
(2020年6月24日 9:32)