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第17回 外国人事業法 その(3) 日タイ経済連携協定
サイアム・シティー法律事務所
1. 日タイ経済連携協定による外国人事業規制の緩和
本連載の第8回で説明したとおり、1999年外国人事業法は、外国人(外国資本が50%以上のタイ株式会社など)が同法のリスト1から3の事業を行うことを絶対的に禁止し、又は事前許可を必要としています。
しかし、日タイ経済連携協定(Japan-Thailand Economic Partnership Agreement、「JTEPA」)により、一定の事業については、外国人事業法が定める外国人事業証明書の取得という簡易な手続で、日本人又は日本法人が50%以上の株式を保有するタイ株式会社等がタイで事業を行うことが認められています。
2. 外国人事業証明書の取得が可能な事業
JTEPAの下で外国人事業証明書の取得が可能な事業内容は以下のとおりです。なお、いずれの事業も負債と資本の割合が3対1以下でなければならないとされるほか、以下のように各事業毎に異なる条件が定められています。
3. 外国人事業法の規制除外やBOI投資奨励等との比較
日系資本マジョリティでタイにおける事業を営む場合、外国人事業許可の取得、外国人事業法の規制からの除外、投資奨励法に基づくタイ投資奨励委員会(BOI)の投資奨励の取得等の方法が考えられます。JTEPAはその選択肢の一つであり、他の選択肢とのメリット・デメリットの比較検討が行われるべきです。
例えば、小売業及び卸売業については、払込資本金が各1億バーツ等の条件を満たせば、外国人事業法の規制から除外され、日系資本100%でも外国人事業許可を取得することなく事業を営むことができます(詳細は本連載第10回)。JTEPAにおける小売業及び卸売業は、高額の資本金を準備しなくともよいものの、販売できる製品の範囲が狭いことや日系資本が75%までに限定される点で一長一短があります。
他の例として、ホテル業については、BOI投資奨励を取得すれば、日系資本100%で事業を営むことができるほか、法人税減免等の税的恩典(地域による)やホテルの底地の所有権取得が可能になる等の非税的恩典を受けることができます。
※本記事は一般的な情報提供のみを目的とするものであり、法的アドバイス又は法的サービスの提供を意図したものではありません。
執筆者 サイアム・シティー法律事務所
稗田直己(コンサルタント、日本国・ニューヨーク州弁護士)
ウェブサイト: http://www.siamcitylaw.com
E-mail: hieda@siamcitylaw.com
(2013年7月17日 7:00)