日本貿易振興機構(ジェトロ)バンコク事務所が発表した日系企業の調査結果によると、来月1日の法定最低賃金引き上げについて、営業利益の減少につながると回答した企業が製造業で94.3%に上った。
アンケート調査を今月13日に実施し、製造業70社、非製造業44社など計117社が回答した。最低賃金を超えている従業員についても、賃金を引き上げざるを得ないとみる企業が多く、大きな影響が予想される結果となった。
営業利益に与える影響について、「マイナスに影響する」と回答した企業は77.7%。製造業が94.3%、非製造業が48.7%だった。予想される営業利益の減少率は、製造業が平均で15.2%、非製造業が14.6%だった。
来月1日以降の労務費は製造業で25.7%、非製造業で10.9%それぞれ増加する見込み。事業費に占める労務費の比率は、製造業で17.9%から22.5%に、非製造業で31.3%から34.7%に上昇する。
企業側の対策(複数回答可)は、製造業では「効率化・自動化に投資」が59.1%と最も多く、「人員規模の縮小」(37.9%)「販売価格への転嫁」(28.8%)が続いた。「日本人駐在員の削減」も10.6%だった。
ジェトロは、バンコクの最低賃金がジャカルタやマニラを抜くなど、タイの労働コストの優位性が低下すると分析。「労働集約的な汎用品の生産・輸出拠点としての魅力は薄れつつあると認識する必要がある」と指摘した。
(2012年3月30日 7:20)