労働省の中央賃金委員会は5日、法定最低賃金を来年1月から70県で1日300バーツまで引き上げることを決定した。今年4月から300バーツに引き上げた7都県で大きな問題は起きていないと判断した。
政府の方針通り、全国で一律300バーツの最低賃金が実現する見通しとなった。閣議承認を経て、引き上げが実施される。
首相府広報局などによると、70県の最低賃金は10~35%の引き上げとなる。2015年までの3年間は全都県とも300バーツで据え置き、16年以降に見直す。
同委員会は政府、雇用者、労働者の代表で構成される。地域別に2段階に分けて300バーツに引き上げる方針を昨年10月に決定。先行実施した7都県での引き上げが経済、社会に与えた影響を見極めた上で、従来の方針を維持することを決めた。
経済成長率は好調に伸びており、物価、失業率、外国企業の投資などに大きな影響は出ていないと判断した。一方、所得格差の是正や内需拡大、企業の生産性向上などのメリットがあるとみている。
同省は70県での引き上げが中小企業に与える影響を緩和するため、低利融資などの支援策を年内に決定する方針。世界経済減速や原油高への懸念もあり、財界からは引き上げの延期を求める声が相次いでいる。
(2012年9月6日 13:58)